交渉力
交渉とは何か?辞書を引くと“ある事を実現するために、当事者と話し合うこと”となっています。つまり、当事者間で発生している問題の解決手段を取り決めるまでのプロセスのことです。
営業では、ありとあらゆる場面で、交渉をしなければなりません。日々起きている小さな交渉ごとから、対企業政策の転機となる大きな交渉ごとなど様々な交渉が発生します。“価格の決定”“クレーム処理”“納期の検討”など毎日が交渉の連続です。
交渉を有利にする4つの視点
1.心理アプローチを活用する
心理アプローチとは、心理学を応用した交渉のやり方です。人間の深層心理を深くえぐり、交渉を有利な方向に導くことができます。心理アプローチを使うのと、使わないのでは、交渉を成功に導く確率はかなり違ったものになるでしょう。心理アプローチは、日々起きる小さな交渉ごとを有利に進めることができるだけでなく、大きな交渉場面においても活用することができます。
- コミットメントと一貫性
- 返報性の心理
- アンカリング
- ゲイン・ロス効果
- 自我関与効果
- 交渉に役立つ人間心理
→社会的証明→希少性→権威→レトリック
2.印象を操作する
印象操作とは、相手に好印象を持ってもらうために何らかの演技をすることです。より良い印象を持ってもらうことによって、人間関係を強化することができ、交渉を円滑に進めることができます。また大きな交渉場面でも、様々な印象操作によって交渉を有利に運ぶこともできます。印象操作で大切なポイントは以下の3つです。
- 類似性による親近効果
- 自己開示による親近効果
- 相手の優越感を高める
- 相手の性格に合わせた対応をする
3.交渉の準備
大きな交渉の場に望む時に、いきあたりばったりでは交渉は成立しません。交渉が成功するためには、できる限りの準備をしなければならないのです。相手に主導権を握られないためにも、交渉の準備は決して怠ってはいけません。交渉の準備で大切なポイントは次の3つです。
- 情報収集して状況を把握する
- 交渉シナリオを考える
- 交渉前の心がまえ
4.交渉の実践
いよいよ大切な交渉の場面です。本番では、ありとあらゆる手立てを講じて、交渉が有利なるよう、相手と対峙することになります。相手の態度に合わせた状況対応をすることが必要です。実際の交渉の場面では、思い描いていたイメージどおりに、交渉が進むわけではありません。最終的な結果がどうなろうとも、そのプロセスにおいてできる限りのことをして、少しでも交渉が良い方向へ向うよう努力しましょう。交渉の実践で大切なポイントは次の7つです。
- 交渉の場をやわらげる
- 相手の真意を引き出す
- 論理的に説明する
- 感情をゆさぶる
- 相手の心理状態を見抜く
- WIN-WINの妥協点を探る
- 交渉が決裂することを恐れない