目標管理
マネジメントの方法論に関する一つの主張です。1950年代アメリカの経営学者、ピーター・ドラッカー、マクレガーらが提唱しました。 正式には、自己統制による目標の管理(※)といいます。
※Management By Objectives through Self Control
目標管理では、「仕事のやり方をこと細かに指示したり、命令したりするような管理をするのでなく、最終的にどういう結果を得るのか、どこまでやるのかという目標を明確にし、担当者自身に、その進め方や実行段階の管理を担当者に任せてしまうほうが成果が大きくなる。」と主張しています。
目標とは
「決められた期間の最後にどういう状態が生み出されているか」を言葉にしたもので、以下の3つの要素を明確にすることが、目標達成を推進するために必要となります。
1.GOAL( =目標)
- 目標が到達した時の結果or結果イメージ
- できたか、できなかったか?達成したかどうかが、評価できる表現になっているか?
2.K.P.I.(Key Performance Indicator)
- 目標をブレイクダウンしたもの、目標到達の鍵を握るパフォーマンス(※)指標のこと。
※パフォーマンス=効果、性能、進捗状況などが定量的に測定可能な要素 - できたか、できなかったか?達成したかどうかが、評価できる表現になっているか?
3.Keyプロセス
- K.P.I.を実現するために重要となるプロセス(※)
※プロセス=手段・方法、アクションプラン、企画テーマ、日常の行動、スキルアップテーマ、解決すべき課題 など - Keyプロセスは、やったか、やらなかったか?具体的な行動を実行したかどうかが、評価できる表現になっているか?
目標設定のしかた
目標は、トップダウンが原則です、上司は部下に対しGoalを明確に示し、K.P.IとKeyプロセスについては、部下自身に考えさせるようにしなければなりません。また、強い組織を創るためには、お互いが何をしようとしているのか、理解しておくことが必要です。したがって、目標は部署のメンバー全員でミーティングをして決めることが重要です。
「なぜ目標なのか ~ 1954年「現代の経営」よりP.F.ドラッカー (意訳) ~」
上は社長から下は現場の主任や事務係にいたるまで、それぞれのはっきり定義された目標を持つことが必要である。チームがどのような貢献をなすべきかを明らかにするのも、個人としていかなる貢献を期待しうるかを明らかにするのもこれらの目標である。言い換えれば、最初の出発点から、それぞれの目標はチームワークおよびチーム成果に重点がおかれなければならない。